完全室内飼いの愛猫への避妊・去勢手術はどうする?推奨される理由は?
飼い猫への避妊・去勢手術が推奨されるようになったものの、手術に対して不安を感じる方は少なくありません。どのようなメリット・デメリットがあるのかをしっかりと理解して決断しましょう。
目次
愛猫の避妊・去勢手術をどうするか
大切な存在である愛猫の避妊・去勢手術を躊躇してしまう方は少なくありません。いや、はじめは誰だって躊躇するでしょう。
しかし、多くの飼い主さんが深く考えた上で愛猫に避妊・去勢手術を受けさせています。今では飼育されている80%以上もの猫たちが手術を受けているという報告もあります。
なぜ大切な愛猫に手術を受けさせるのか…?
それは愛猫のこと、そして世界中の猫への幸せを願っての行動なのです。
デメリットよりもメリットが大きい理由
もちろんデメリットはある
もちろん手術となれば、手術の中で必要となる全身麻酔のリスクや、術後の肥満問題など、当然デメリットがあります。
そのデメリットを理解した上で、メリットについて見ていきましょう。
病気を防ぐ効果がある
手術では卵巣や子宮、精巣などの生殖器を切除するため、その部位で出来やすい腫瘍や病気のリスクを大幅に減らすことができます。
重い病を発症する前に予防することができるのは、とても大きいメリットといえます。
発情によるストレスがなくなる
子猫を産ませる予定がない場合、未手術だと発情による生殖本能を叶えてあげられないことになります。
猫の発情期は1年に2~3回ほどあり、発情期が来た時には毎回1週間という長い時間叶わないものを求め続けるということになり、これは猫にとって大きなストレスとなります。
スプレー行為を防ぐ
オス猫は発情したメス猫との出会いやメス猫の鳴き声によって発情を迎え、縄張りを主張するために強いニオイのするオシッコをお部屋に撒くようになります。
これをスプレー行為といい、飼い主の多くはこの行動に悩まされます。一度覚えてしまうと手術後も癖になってしまうことがあるため、早めの去勢手術が推奨されています。
脱走を防ぐ
発情期を迎えると、猫たちは相手を求めて外へ探しに行こうと脱走を考えるようになります。
完璧な脱走防止はなかなか難しく、もし脱走してしまえば、ちゃんと家に帰ってくる保証はありません。
猫の脱走を防ぐためにも避妊・去勢手術は効果的です。
子猫が産まれる不安がなくなる
完全室内飼いといっても猫が脱走してしまう可能性を0にすることは難しく、手術しない限り飼い猫がいつ妊娠・出産してもおかしくありません。
医療の発達や暮らしの変化により、以前よりも猫の寿命は格段と伸び、20歳を超える長寿猫を多く見かけるようになりました。そのため、猫と暮らすとなれば20年、いや25年は一緒にいる覚悟をしておく必要があります。
しかし、猫のタイミングでの出産となれば、そういった覚悟なしに子猫を育てることになります。
避妊手術をすることは、「関わった猫には最後まで責任を持つ」という飼い主としての思いを、より実現できる未来へと近づけることができます。
恵まれない猫を減らす
現在でも、過酷な環境で過ごす野良猫や、正しくない多頭飼いによる恵まれない猫たちがまだまだ沢山います。
猫たち皆が幸せに暮らせるようになるためには、地域猫だけでなく、子猫を産ませる予定がない飼い猫の避妊・去勢手術をしっかりと済ませることが大切です。
地域の助成金も利用しよう
猫の避妊・去勢手術にかかる費用負担は、地域の助成金によって軽減できることがあります。
地域毎に金額は異なりますし、制度自体ある場合とない場合があるので、まずはかかりつけの動物病院で相談してみましょう。
さいごに
愛猫の避妊・去勢手術は周りには相談しづらいことでもあると思います。
そういった場合は、多くの飼い主や猫を見てきた動物病院の先生にお話を聞いてみましょう。
避妊・去勢手術は若い時期に済ませた方がメリットが大きいので、長い期間悩むと後悔することがあります。なるべく猫を飼う前に決めておくと良いでしょう。
カテゴリ:暮らしと健康
- ペットdeペット編集部 うーたん 茨城県出身。現在、猫2匹とルームシェアをしています。キャットケアスペシャリスト。
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