猫の爪とぎに悩んでる飼い主はすみやかに行動すべし!爪とぎが大好きな理由もご紹介。
壁に爪とぎをされて悩んでいる方って多いんじゃないか…と思います。なんでかって、私もそれでしっかり悩んでいまして…。一つ解決してもまた新たな爪とぎ場が生まれ、その度にどうしようかな~と、その繰り返しです。
しかし私の経験上、家具や壁は見栄えが悪くなるので早めに対策した方が良いです(涙)中でも賃貸の猫飼いさんは猫の爪とぎにもっとヒヤヒヤしているのではないでしょうか。
そして、もし猫の爪とぎに悩んでいるのであれば、猫が爪とぎをするのは単なる習性だからと片付けるのは少々勿体ない気がします。
私たち人間が喧嘩をしたあとに冷静に話し合って分かち合うように、猫が爪とぎをする理由を一度しっかり考えてみることでより猫との仲が深いものになり、もしかしたらそれが悩みの解決の第一歩となるかもしれません。
なんで爪とぎをするの?
そもそも爪とぎ自体やってくれなければ楽ではありますが、猫にとって爪とぎはとっても重要な役割を果たしています。
爪を脱皮させるため
猫の爪は人間の爪とは違って玉ねぎのような構造になっています。古くなったら爪とぎによって外側の爪が剥がし、鋭くて綺麗な爪を出します。
家に猫が居れば脱皮後の爪が落ちているのをよく見かけますよね。落ちている爪がソフトクリームのコーンのように空洞になっているのはそのためです。そして爪の一番内側には血管と神経も通っているので、よく見るとピンク色になっています。
マーキング
猫の肉球には臭腺があります。爪とぎをすることで、なわばりに臭いをつけてボク・ワタシの場所と示しておきたいのです。よく見る行動ですが、一緒に暮らすお家に臭いを付けて自分の場所と示してくれているなんて、とっても愛らしく感じます。
爪とぎの位置が高いときは、恋人が欲しくて異性にアピールしている可能性も高いです。
嬉しいとき
飼い主さんが外出から帰ってきた時に爪とぎをする猫も多いようですが、これを「爪とぎ=ストレス発散」とだけで解釈していると嫌われているんじゃないかと心配になる方もいるようです。
爪とぎは良い意味でもそうでなくても、興奮を落ち着かせる意味があります。大好きな飼い主さんが帰ってきた例であれば、「嬉しすぎてどうしよう!」という気持ちを爪とぎに込めていると解釈して良いようです。どうしようもない気持ちのやり場なんですね。
気分転換・ストレス発散
寝起きに私たち人間が伸びをするような感覚でも猫は爪とぎをします。ストレッチも爪とぎなんですね。
遊びのときに獲物が上手く獲れなくて「なんでだよぉ~」と爪とぎをしている姿もよく見られます。
そして猫は毎日同じルーティンで気楽に過ごしていますが、突然の新しいおもちゃの登場だったり、お客さんが来たり…。猫はひょんなことでストレスを感じます。そんな時も爪とぎをすることで気持ちを整理させます。
もし壁で爪とぎしても叱らないで
爪とぎをやめてもらうために、やりがちなのは”叱る”ことです。しかし爪をとぐ行動には上記のようにきちんとした理由がありますので、叱るのは少し違うような気がしませんか?たとえ人間に叱られてもそれがどうしてなのか、猫にはその理由が分かりません。
叱ったとしても「よく分かんないけど叱られた。なんだかムカつくし、とりあえず爪とぎでストレス発散しよう!」と、このような感情を呼びさます可能性も高く、結果的に爪とぎの回数が増えることもあります。叱ることは猫の性格的にあまり好ましくないのです。
猫になにかを求めるのなら地道にじっくりとが一番効果的で、そもそも爪とぎは悪い行動ではないので、私たちが爪とぎをされないように対策をするのが一番の近道です。
爪とぎの悩みを解消!
出来るだけ早めに対策をしましょう。あとあと猫のお気に入りの場所を奪うことになるし、当たり前ですが壁や家具の劣化が良くなることはありません。
爪とぎの悩みを解決するためには様々な方法がありますが、猫が嫌がることで辞めさせる方法(大きな声、大きな音、嫌なにおい…)は基本的に避けていただきたいです。
爪とぎを複数用意する
私たちが「そこでは爪とぎしないでね」なんて教えても、そこが爪とぎしやすいと猫が判断すれば、そこが爪とぎ場になります。
壁なんかより、ソファなんかより、もっと爪とぎしやすい場所を作ってあげましょう。現在様々なタイプ(ダンボール、木、麻紐、カーペット等)が売られていますが、猫によって好みも違います。
種類だけでなく、横型なのか縦型なのかもとっても重要です。もしかしたら気分によって使い分けているのかもしれません。横がダメなら縦でやってみようかな、と工夫を重ねれば飼い猫の好みに早い段階でたどり着けます。
1つでは足りません。補おうと、壁や家具が犠牲になります。そして、ある程度使ったら新しいものに交換してあげましょう。
障害物・壁の保護
そもそも爪とぎをして欲しくないところは保護しておきましょう。障害物を置くことで体勢的にやりにくいと思わせたり、プラスチックなどのツルツルとした素材のものをテープで軽く留めておくだけでも。壁の保護シートに関しては貼っても綺麗に剥がせるタイプが市販でもいくつか売られています。
注意すべき点としては、保護をするだけで爪とぎ場が減っていくことがないようにしてあげなければなりません。
誘導する
爪とぎをして欲しくない場所でしていたら、すかさずお気に入りの爪とぎ場へ運んであげてください。その際は爪とぎを遮ってしまっているので、ごめんねという気持ちを忘れずに、最大限優しく。
ご褒美
お気に入りのフードやおやつを常に用意しておきたいものです。爪とぎをして欲しい場所にしてくれたら、ありがとうと言う気持ちでご褒美を少しだけ与えましょう。ご褒美があった方が、覚えるスピードが上がることも。
キャットタワー
猫が楽しく、そして落ち着ける場所になるキャットタワー。そんなキャットタワーは爪とぎが付いている場合も多く、嬉しいが満載ですね。もし猫が登れる高い場所がないなら、購入を検討してみてください。
爪切り
爪が伸びたらこまめに切ってあげると、壁や家具に爪とぎの跡が付きにくくなります。爪切りは対猫、対人間への怪我の防止や、巻き爪防止にもなります。
我が家の例
うちのニャンコの例です。この後ろの白い壁によく爪とがれました(泣笑)
爪とぎとして大人気だった白壁に、剥がせるタイプの猫用保護シートを貼って、その前にポール型の麻紐爪とぎを置きました。この爪とぎがうちでは大評判で、とても有り難いと思った商品でした。
あとこれも…
ダンボール素材のベッド型爪とぎ。爪とぎした後に、ここに丸まって寝るのが気持ちいいみたいです。稀に2匹で寝ています。可愛いのでオススメ。
さいごに
爪とぎは猫にとってとても重要な行動…。家の中でも思いっきりやらせてあげたいです。早めにお気に入りを見つけてあげて、壁がボロッボロになる前に早めに対処しましょう!
私自身も悩み続けてはいるのですが、ある時、猫を飼っているお店の写真集のようなもの(ヨーロッパのほうだったかな)をたまたま見かけて衝撃を受けました。お店の高そうなソファが猫の爪とぎ跡でボロボロになっているんです…。でもそれがどこか良い味を出していて、いや、出し過ぎていて。ビンテージに拍車をかけるといいますか。
うちの家ではそのような雰囲気は到底出せませんが、いつかは猫の爪とぎを受け入れられるような家を作ってみたいものです。
カテゴリ:猫を飼おう!
- ペットdeペット編集部 うーたん 茨城県出身。現在、猫2匹とルームシェアをしています。キャットケアスペシャリスト。
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