紙を彫って作るアートってなんだ?彫紙アーティストの「Promenade」さんにインタビューしてきました。(2/2)
わ~!細かいですね!!・・・・・・すごく大変そうだ。アーティストの皆さんがPhotoshopでやっているわけじゃないんですか?
Promenadeさん:はい、皆さんそれぞれ工夫してやっているんです。絵やデザインを描いてが主にですが、写真から下絵を起こすことも可能です。やり方は様々ですね。
皆さん独自のやり方があるとは驚きです・・・。
Promenadeさん:紙の色だけで表現というのがまた難しいところで、動物の場合は毛並みの表現など細かい陰影の色選びに悩んだりするんです・・。
ちなみにこれが彫った後の紙の一部です。
少しずつ色を足していくから同じようなものを何度も彫るんですね・・・。一部なのでこれだけじゃないということか・・・。
Promenadeさん:そうなんです。下絵作りも、彫る作業も、本当に時間と集中力が必要なんです。
彫紙アートに出会ったきっかけは?
色々見せていただきありがとうございました。それにしても彫紙アートって結構珍しい、なかなか出会えないものだと思うんですけど、Promenadeさんが彫紙アートに出会ったきっかけは何だったのですか?
Promenadeさん:もともと折り紙建築が好きだったんです。知ったのは20歳くらいのときだったかな。一枚の紙で作る立体なんですけど、平面の紙がナイフ入れただけで立体になるなんてすごい!と思って。
折り紙建築?(ネットで調べる・・)
Promenadeさん:自分で考えたら作れるじゃん!って思って。こういうのを事あるごとに作っていたんですよね。友達の結婚式の時は教会をカットして、そこにメッセージを付けてあげるとか。
え、これを作ってたんですか!私には出来るって思えませんでした・・。メッセージカードをもらうだけでも嬉しいのに、手作りだったら増して嬉しいだろうな。
Promenadeさん:なので紙に触れることがもともと好きで・・・。じつは彫紙アートに出会った頃は癌の治療をしていて、やっと少し体力が戻ってきて丁度何かしたいなって時だったんです。
そんな時にパソコンで色々探していたら横にあった広告が目に入って。すんごい量の紙が並んでる絵の広告。
それが彫紙アートなんですね!
Promenadeさん:そうなんです。紙のアートってことでとても興味が湧いたんです。でもまだ薬をやっていたし体力もないから都内には通えないし、無理かなと思ったんです。でもまさかと思ったんですけど、調べたらすごく近所でやっているって知って。
えー!そんな偶然が!
Promenadeさん:それで、主人に「行ってきて良い?元気になりたいからやってきたい。」って家を出たのを覚えています。
なるほど。タイミングも場所も、すべて運命的だったんですね・・・。
現在の活動と、伝えたいこと
さいごにPromenadeさんの現在の活動と、彫紙アートについて何か伝えたいことがあれば教えていただけますか。
Promenadeさん:今はハンドメイドマルシェやイベントにて雑貨を販売したり、全国彫紙アート展や展示会に参加しています。
彫紙アートって写真で撮ったら一枚の絵でしかなくなってしまうので、本当だったら展示会に来てほしいんです。写真で載せて「深いんですよ~」って言っても、ちっとも分かってもらえないものなので。
たしかに。何も知らない人が見たら、普通の絵に見えてしまうかもしれないです・・・。
Promenadeさん:私たちインストラクターがこうやって雑貨を作っているのも、彫紙アートを知ってもらうためにはどうしたらいいかってことで。実際、アートって言ったら観に来る人が限られるじゃないですか。
たしかに。アートを観に行く人は大体決まった人のようなイメージがありますね。
Promenadeさん:でも、雑貨にしてしまえば家で使えるんです。それを見た誰かが「それなあに?」って言えば、私が言わなくても彫紙アートが広まっていく。そんな思いを持ちながら作っています。
Promenadeさん、本日はお忙しいところ本当にありがとうございました。
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カテゴリ:インタビュー
- ペットdeペット編集部 うーたん 茨城県出身。現在、猫2匹とルームシェアをしています。キャットケアスペシャリスト。