知っておきたい!ペットと暮らせる介護施設
ファイナンシャルプランナーの髙柳万里です。
「ずっとペットと暮らしたい」という願望は、飼い主さんなら誰しも思うところではないでしょうか。ご自身が高齢となり、介護施設に入居することになった場合でも、ペットと一緒に暮らすことが可能であれば、どんなに心が満たされることでしょう。
そこで今回は『ペットと暮らせる介護施設』について調べてみました。
ペットOKの介護施設はあるの?
インターネットで「ペットOK」または「ペット可」の介護施設や老人ホームを検索すると、数年前には数件しか見当たらなかった施設数が、令和4年現在では、都市圏を中心として数百件もヒットします。こんなに増えたのね、と喜ばしいところですが、一口に『ペット可』をはいえ、実際はどのような受け入れ態勢なのかは施設により千差万別です。
介護施設の種類はいろいろ!
『介護付き有料老人ホーム』『グループホーム』『ケアハウス』『特別養護老人ホーム』等、介護施設といってもその種類は非常に多く、実際にご自身やご家族が医療や介護サービスを利用する状況になるまでは、どの施設がマッチするのかイメージしづらいものです。
筆者宅の近辺には、認知症対応型共同生活介護施設や、介護付有料老人ホーム等の高齢向け施設があり、見学させて頂いたことがありますが、費用や入所条件、スタッフの人員配置や医療サポートなど、施設ごとに様々な特色がありました。
介護施設には大きく分けて民間企業の運営する施設と、公的機関の運営する施設があります。民間運営の施設は公的施設と異なり、入居費用等を個別に設定しているため、入居者の多様なニーズに応えられるよう特色ある施設が多いように感じます。
まずはイメージを掴むため、ご近所に高齢者向け施設があれば、一度見学してみることをお勧めします。
確認しておきたいポイントは?
最近は有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)、シニア向け分譲マンションなどで「ペットOK」の施設が増えてきましたが、パンフレットやホームページには詳しい情報まで掲載されていないことがほとんどです。お問い合わせの際に確認しておきたいポイントをまとめました。
- ① ペットのお世話をしてくれるサポート体制はあるか?
- →飼い主さん自身がお世話をできない時、施設スタッフや担当の方などにお世話をしてもらうことが可能か確認します。また飼い主さんがペットより先にご逝去された場合、ペットを終生お世話してもらえるか確認しましょう。ご家族など法定相続人の方が引き取るケースもあります。
- ② ペットのための環境設備が整っているか?
- →ペットの食事やトイレのスペースが確保できるか、衛生面などペットの健康を維持できる環境か確認しましょう。またペットの行動可能範囲について把握しておく事も大切です。
トラブルを回避するために注意すべき点
- 「ペットOK」の施設でも、受け入れる動物の種類・頭数・サイズに所定の制限が設けられていることがありますので事前に確認しておきましょう。原則として、犬か猫に限定している場合がほとんどです。
- 他の入居者にストレスを与えないよう、無駄吠えしない・トイレは決まった場所にするなど、ペットは基本的な躾ができている必要があります。
- 「ペット同伴入居規約」等が規定され、入居時の保証金や動物管理費がかかる場合がありますので、ペット関連コストをしっかり確認しましょう。
やっぱり直接『見にいく&聞いてみる』ことが大事!
「ペットと一緒に施設で暮らすなんて、どうせムリに決まってる」と諦めている方が多いのではと思いますが、入居者のクオリティ・オブ・ライフ(Quality of Life)=生活の質の向上を目指して、様々な特色ある施設が今後増加する傾向にあります。
保護犬や保護猫と一緒に暮らせる施設や、アニマルセラピーをリハビリの一環として取り入れる施設も以前より増えてきました。
介護施設選びは、事前の情報収集が肝心です。「自分が介護を必要とする状態になったとしても、最後までペットと一緒に暮らしたい」と強く希望されている方は、早めの情報収集をお勧めします。そして、気になる施設があれば直接問い合わせた上で、施設見学や、ペットの受け入れ環境・各種条件等の具体的な相談をしてみてはいかがでしょうか。
カテゴリ:まめ知識
- キッズ・マネー・ステーション認定講師 髙柳万里(たかやなぎまり) ファイナンシャルプランナー/キッズ・マネー・ステーション認定講師 金銭教育を受ける機会を得られないまま社会人となり、家計のやりくりに悩んだことから平成二十年FP資格取得。「常識にとらわれず実践から学ぶ!」をモットーに、子どもたちが上手にお金とつきあえる大人になれるよう、試行錯誤しつつ活動中。動物全般大好きです♪
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